駒野さん

ジーコJAPANでずっと加地さんと右サイドのポジションを争っていたせいで、もしかすると加地さん以外では一番多くカジオログに登場してきた駒野さん。

加地さんのポジションをどうしても奪えない脇役」として扱っているうちに、元来のいじられキャラのせいもあってか(結局加地さんのポジションを奪うに至らなかったことも大きいけれど)、いつしか私も駒野さんに親近感を抱くようになり、加地さん以外で私が唯一「さん」付けで呼ぶのが駒野さんであり、恋の行方が気になったり、新年のごあいさつに登場してもらったり、加地さんが代表を引退した後もカジオログでは活躍してもらっているのだった。

加地さんが去った代表の右サイドは、だからそんな駒野さんに今度こそレギュラーポジションをつかみ取って私を楽しませてほしかったのだけれど、岡田JAPANでは右サイドの控えなのか左サイドのそれなのかすらはっきりしないほど微妙な立場で、それでも加地さんが不動のスタメンだったジーコJAPANのときにそうだったように、くさることなくいつ出番が来てもいいように準備をしていた駒野さんに、W杯本番でついにチャンスが訪れたのだった。4試合全てに、スタメンフル出場。

昔は「駒野さんじゃだめだよ、やっぱり加地さんでなきゃあ」なんてばかり言っていた私も、今では純粋に駒野さんを応援できるし、そのプレイを楽しむことができ、クロスが直接ゴールラインを割ろうが、ミドルシュートがとんでもない方向へ飛んでいこうが、それが駒野さんなら私は加地さんのときと同じように「駒野さーん!」と笑って許せるのだった。もし別の選手が出場して同じことをしたとしたら、「なにやってんだよ!かわいこちゃんめ…」と複雑な気分になっていたのに違いないのだ。

そんな駒野さんが、いつも「加地さんがPKを外してうなだれるところがみたい」なんてふざけたことばかり書いている私の期待に答えるかのように、W杯ベスト8をかけたこの大事な大事な場面で、まさにそのとおりの大惨事を演じて見せてくれたのだった。結果的には、駒野さんのPK失敗で敗退。岡田JAPANは南アフリカから去ることとなってしまった。

PK戦は、最後は誰かが外すか止められるかして勝敗がつくもので、もちろん今回はそれがパラグアイの選手だったら一番よかったけれど、でも、外したのが駒野さんで、私はよかった。「駒野さーん!」って、笑いながらくやしがれたから。笑って許せたから。試合後に選手みんなに肩を抱かれて涙する姿には、ちょっと泣かされたけどね。

もしこれが他の選手だったら、そんなふうには笑えず、もっと別の感情が沸き起こっていたかもしれない。PKを外して泣きじゃくり、肩を抱かれて慰められる、ウッチー。

「…私も抱きたい」

泣くな、いや、泣いてもいいさ、駒野さん。感動と笑いと涙をありがとう。

加地リルラ

加地さんに3人目の子どもが生まれたのだという。そんな予定だっただなんて全然知らなかった、ってまあ知ってるわけはないんだけど、去年のナビスコ杯を準々決勝で敗退して準決勝を戦うはずだった9月に束の間のオフがあったかな、そういえば。

加地さんの子どもといえば気になるのはその名前で、長男の「莉比斗(りひと)」、長女の「琉已莉(るいり)」と同様、「三文字でらりるれろっぽい」名前になるのだろうか。誕生日の5/28は話題の「iPad」の日本での発売日で、それにちなんで「林檎(りんご)」ちゃんなんてどうだろう。かじりんご、ってなんとなくアップル社のかじられたリンゴのマークっぽい。

でも三文字でらりるれろっぽい果物なら、こっちのほうがいいかもしれないな。

「加地檸檬」。グイグイきてそう。
なにはともあれおめでとう、加地さん。

ユキレモン (YouTube)

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