ゼロックス杯

って、ついウッチーのいろんなポーズに釘付けになってしまった私だったが、しかし、今日の試合で起こった、めったに見ることができない貴重なその瞬間は、見逃しはしなかったのである。それをスタジアムで生で見た、34634人のうちの、私はひとりなのだ。

遠藤のPK失敗。めったにないのではないか。GKに止められるならばまだしも、枠をも外してしまうなんてことは。鹿島は5人全員決めたため、ガンバの5人目を待たずしてPK戦は終了してしまったのだが、5人目が誰の予定だったのか、もしかして加地さんだったのではないか、だとしたらやはりめったに見れない加地さんのPKを、この目で見たかったな。加地さんのPK失敗を。

なぜか二川にハードなタックルをくらう加地さん。

「うーん、これはエビアンかな?いや、ヴォルビックかな?」と、『利き水』をする橋本。

一瞬、別のものがはみ出しているように見えなくもない、チョ・ジェジンの、あご。

小笠原の仏頂面にボールをぶつけてゴールを入れるという新技を編み出したらしい加地さん。

ところでこの新技、私が家に帰ってきてアクセスしたときには、J'sGOALの記事では加地さん自身がこう言ったことになっていた。


魚拓

今シーズンは「年1ゴール」などと言わず、じゃんじゃんスートを決めてくれ、加地さん。見たいぞ、きのこの傘で複雑な変化をするスートとか。

脚を交差して、よりナルシスティックに進化したポーズをキメる加地さん。

韓国戦

家の者が考える、佐藤ピタトが試合終了間際にしか登場しない理由。

「ピタピタすぎて着るのに手間取っている」

「医学的見地から10分以上は危険(うっ血など)」

「9時またぎ」

「瀬戸内ク・ジャチョル」

香港戦

ここ2戦ノーゴールの岡田JAPAN、久しぶりに3つのゴールシーンが見れた香港戦だったけれど、それくらいで満足などできないのだ、もっともっと見たいんだよ俺は、目の覚めるような、思わず叫びたくなるような、そんな、ピッタピタの、ピタトを。

後半31分に香川が3人目の交代枠で入ってきた瞬間、この試合での佐藤ピタトの出場はなくなり、ああ、雨でさらにピタピタにへばりつく白のアウェイユニ姿のピタトが見たかったのに、と残念がる私に、国歌斉唱で「雨に濡れて震える捨て犬みたいでかわいい」とウッチーの姿に漏らしたきりほとんど口を開かなかった家の物が、「出場停止だから」と思いがけないことを言うのだった。

「あのキモさはイエローカード」

ベネズエラ戦、中国戦のピタピタで、累積出場停止。本当かよ。でも、そうならば仕方がない。次の韓国戦での登場に期待しよう。さらにワンサイズ下げたユニを着て、一発レッド級のピタピタ姿での登場に。

フジテレビ仮面。

ピタト

播戸自身がblogで話題にしていたが、「ハンソデバンド」という名前の競走馬がいるらしく、その馬名は冬でも半袖ユニを着て駆け回る播戸にちなんで名づけられたのだと言う。

調べてみると、名付け親の渡邊隆オーナーは播戸ファンというよりサッカーファンのようで、ハンソデバンドの兄の馬は「ヘディングマキ」という、巻が由来と思しき馬名で、他にも「ダイレクトパス」「ワンツーリターン」「ポリバレント」など、サッカーにちなんだ名前をよく付けるらしい。

「フンワリカジサン」は、まだか。

っていうか、加地さんもけっこう半袖なのにな。「ハンソデカジサン」じゃ駄目だったのか。あと、逆に遠藤はけっこう長袖の印象があり、「ナガソデヤット」なんてどうだろう。と思ったけれど、先日のベネズエラ戦でもそうだったけれど、最近の遠藤は半袖ユニの下に長袖のインナーを着ていることが多いような気がし、「ハンソデノシタニナガソデヤット」って、文字数オーバーだ(馬名は9文字以内)。

でも今ユニフォームに着目して名づけるなら、やっぱり、これか。

「ピタピタヒサト」

ベネズエラ戦

中沢が披露した加地さん譲りの金玉トラップに釘付けのベネズエラの選手。

中沢は他にも一度、右サイドをまるで加地さんのように駆け上がり、ボールを受けると加地さんの放つそれとそっくりのふんわりクロスをあげ、加地さんにオマージュを捧げてみせたのだった。俺っちは加地さんを忘れてないよ、前回のW杯を戦った仲間の加地さんの魂も一緒に連れて行くよ、今度の、東アジア選手権に。と。

ところで、この試合を隣で観るともなく観ていた家の者が「なにこのピタピタ」と言うので、新しいユニフォームにはピタピタのタイプもあって選手それぞれが選んで着れるようになっている、と教えると、誰がそのタイプを着ているかに注目しはじめ、「なんか気持ち悪い」「よけい華奢に見える(憲剛)」などの感想で、ピタピタユニは家の者には概ね不評であった。

そんな家の物に、これはあくまで家の者の好みの問題なのだけれど、「これはない!あり得ない!」と完全否定されてしまったのは、この人のピタピタ姿なのだった。

曰く、「レスリングみたい」。袖、ないけどね、レスリングのシングレットには。

そんな家の者だけれど、ウッチーのピタピタユニ姿を見たらまた違った感想を口にするに違いない。かわいこちゃんは何を着てもかわいい、とか言うのではないだろうか。あげくの果てに、こんなことまで言い出しかねない。

「ピタピタのパンツは選べないの?」

…選べません。

折り紙

日本サッカー協会オフィシャルの日本代表応援サイト「SAMURAI BLUE」で、「折る、祈る、近くなる。SAMURAI BLUE CROW プロジェクト」なるものが始まっている。

「サポーターの祈りを折り紙に託し、日本から南アフリカへ届けるためのプロジェクト」とのことで、一瞬折り鶴をハイチに届けるのかと思ったけれどそうではなく、W杯を戦う日本代表をカラスの折り紙で応援するというプロジェクトらしい。

そうか。折り紙と聞いて私が参加しないわけにはいくまい。さっそく折ろうと思ったのだが、その前にちょっと気になったのは、それが「三本足のカラス」と紹介されていることで、なんとなく日本サッカー協会のシンボルは「八咫烏」だと思っていたけれど、どうやら正確には「八咫烏をモデルとした三本足のカラス」ということらしい。知らなかった。

サイトには初級篇から最上級篇まで4種類の折り方が紹介されており、まずは初級編に挑戦してみる。折り方の説明にややわかりづらい部分があったものの、数分で完成した。しかし出来上がったそれには、ちょっと納得いかないのだった。

若干、しゃくれている。

ってそれは私の折り方が下手くそだったからで、そうではない。三本足じゃない。っていうか、三本どころか、足が一本もないのだった。「三本足カラスの折り方」じゃなかったのかよ。いくら初級編だからといって、ちょっと省略しすぎではないのか。しかたがないので、別の方法で足をつけてみる。

鳥人としての加地さん。

だめだ、それでもまだ足が1本足りない。どうやら上級編以上にはちゃんと足が3本あるようだけれど、なんだか折るのがめんどくさそうで、っていうかこれ、カラス以外を送ったらやっぱり受け付けてもらえないんだろうか?

捨てるに捨てれず、まだ取ってあるんだけど。

みんながついてる
おりがみえほん「みんながついてる」
加地T加地樽プレゼント2007

引退試合

今日は加地さんの誕生日で、加地さんもついに三十路に突入である。まあ、30歳になったからといって急にスタミナやキック力が落ちたりするわけでもないだろうから、今年も変わらず右サイドを行ったり来たりし、ふんわりクロスを何本も上げて我々を楽しませてくれるに違いない。

とはいえ、多くのサッカー選手が30代で現役を引退するのもまた事実で、って急に引退なんて言い出したのは、先日の名波浩の引退試合をTVで観て、加地さんが将来引退したときに引退試合をやるとしたら、どんなメンバーが集まってどんな試合になるだろう、などと考えたからだ。

もしこのままガンバで現役を終えるなら、名波の試合と同じように、ガンバでのチームメイトが集まったチームと、ワールドユースや日本代表でのチームメイトが集まったチームとの対戦になるだろう。会場はもちろん万博だ。カジオログでおなじみの面々も両チームに参加しているに違いない。

この日ばかりは加地さんが主役だから、自然とボールは右サイドに集中、左サイドの三都主はピッチサイドにペットボトルを並べて暇つぶし。ゴール前に何度もあがるふんわりクロスに、敵味方問わず我も我もと飛び込む選手たち。ときには逆サイドのタッチラインをも越え、サポーターで埋め尽くされたスタンドにまで届く、特大ふんわりクロスを大サービスする加地さん。

そんな「ふんわりクロス祭」は加地さんらしくて楽しい引退試合になるだろうけれど、やはり1ゴールくらいは主役の加地さんにも決めてほしい。名波の引退試合も、自身の左足で見事な決勝ゴールを決め、その瞬間に試合終了というきれいな幕切れだった。

加地さんのシュートといえばやはり弾丸ミドル。時計の針は90分を過ぎてロスタイム、スタジアムは加地さんのゴールに期待が高まる。宮本、橋本、遠藤とつながったボールは右サイドの加地さんへ。加地さんは中央に切れ込み左足を一閃、ボールは一直線に飛んでいく。

宇宙へ。

そもそも年に一度くらいしか決まらない加地さんの弾丸ミドル、相手DFが空気を読んでシュートコースをあけ気味にしてくれたからといって、そう簡単には決まらないのだった。

打てども打てども枠には飛ばず、宇宙を開発しまくる加地さんのシュート。第4の審判は掲示板の「8」を横に倒してロスタイム「∞」を提示、キーパーの川口はもはやゴールキックを加地さんに直接蹴り返し、他の選手たちもひとり、またひとりとピッチに座り込み、かたずをのんで加地さんのラストゴールを待つ。

前代未聞の数時間に及ぶロスタイムの果て―

深夜のピッチに響く、試合終了を告げるホイッスル。吹いたのは加地さん自身だ。主審は笛を加地さんに預けて、ずいぶん前に帰った。祝福に駆け寄る選手も、スタンドからの歓声もない。終電までにみんな帰ってしまった。

ひとり小さく控えめにガッツポーズをして、記念のボールをゴールネットから拾い上げる加地さん。照明塔の灯を落とし、スタジアムの戸締りをして外へ出る。振り返り、暗く静まり返ったスタジアムに一礼すると、家族の待つ自宅へ向けて駆け出すのだった。

親子

アジアカップ予選、イエメン戦。2000メートルを超えるの高地での試合で、呼吸の苦しさを訴える選手が多い中、さすが普段からその身長がすでに高地トレーニング状態の平山、フル代表デビュー試合でハットトリックの大活躍。もし平山が今年覚醒しW杯メンバーに選ばれれば、FWとしても、ネタ要員としても、貴重な戦力になるに違いない。

ところでこの正月の帰省中、田舎の母とサッカーの話をしていると(私の母はけっこうサッカー好きなのである)、「そういえば平山さんはやっぱり大きかったわ」と言い出すので、聞けば去年旅行に出かけた際に、遠征の行きか帰りらしいFC東京の選手たちと、新幹線のホームで一緒になったのだという。他の選手よりひときわ背が高い平山のそのデカさに、異常に感心している母なのだった。

平山さん以外は知らない選手ばかりだった、という母だが、もうひとり見覚えのある選手がいたらしく、ほら、あの、と、その選手を説明すべくこう続けたのだった。

「宇宙人みたいな顔の」

母は、紛れもなく、私の母なのだ。

勝者がボケる元日決戦

ガンバ大阪、天皇杯見事2連覇。出場停止明けの加地さんも、遠藤へのふんわりパスで4点目をアシストしたり、橋本へのふんわりクロスであわやカジオログ的ゴールかというシーンを演出したり、失点シーンで副審に手を上げて「僕がオフサイドラインだったので中村直志選手はオフサイドポジションじゃありませんでした!」とアピールして正直さが大切であることを全国のちびっ子に示したりと、大活躍の元旦であった。

夜、NHK-BS1で「生放送!勝者が語る元日決戦」と題した、勝者、つまりガンバの選手が出演する番組があるというので観てみると、スタメンの11人が総出演しており、加地さんも「一番ベター」などと微妙なボケを披露して場を盛り上げ、ところでボケといえば、中澤がマイクのコードを加地さんの顔の前にかけて笑いを取ろうとしていたようで、司会の早野もそれを軽くつっこんでいたれど、残念ながらそのときカメラは中澤の顔をアップでとらえていてせっかくのボケが画面では確認できなかったのだが、独自のルートからその場面の画像を入手したので、お年玉がわりにここに公開しようと思う。

Top