FC東京戦

「ブラジルフェスタだかなんだか知らんけど、俺はいつ出番がきてもいいように準備するだけや」と、セクシーな衣装のサンバダンサーには目もくれず背を向けて集中を図る播戸。

背後から加地さんを見つめ、なにかをたくらむ羽生。

お化けのポーズで加地さんを驚かせようと試みる羽生。
「お〜ば〜け〜だ〜ぞ…」
「あ、宇宙人や」
「…」

ボールが増殖したかのように見える、羽生の不思議なスローイン。

ボールにペットボトルがドッキングしたかのように見える、羽生の不思議なスローイン。

って、ついつい羽生ばかり取り上げてしまうのだが、もちろん私はこの人に注目することを忘れていはいないのだ。

「ひんやりしたアクリル板にこんなふうに挟まれたら、気持ちええやろなー」

いまいちナルシスティックにキメきれずに笑ってしまった加地さん。

なんか人大杉、2009・秋

ガーナ戦

「本当ニスミマセンデシタ…」
「っていうかさあ、頭下げて済むって問題じゃないんだよなあ」
「スミマセン、スミマセン」
「なに?なんで?食べちゃったの?」
「イヤ、アノ、忘レテシマッテ…」
「あ、そ。じゃハーフタイムの間に取って来て」
「…無理デス、勘弁シテクダサイ」
「あーあ、食べたかったのになあ、ガーナのチョコレート」
「スミマセン…」

ジュビロ戦

普通「キックフェイント」と聞いて想像するのは、相手ゴール付近でボールを持ったFWの選手が、あたかもシュートを打つようなモーションを開始し、シュートを防ごうとして相手DFが飛び込んできた瞬間、ボールをコントロールしてあざ笑うかのようにそれをかわす、といった場面だが、我らが加地さんがジュビロ戦で見せたキックフェイントは、何から何まで我々の想像を超えているのだった。

自陣ゴール付近で、大きくクリアするようなモーションで、思いっきり左脚を振りぬく、むしろあざ笑われそうな加地さんのキックフェイント。

味方選手すらクリアかと思い安心して歩きはじめるほど完璧に決まったキックフェイントは、しかしあまりにも完璧すぎて、実況のアナウンサーも「加地…!?」としか言えなかったほどに、ただの空振りと見分けがつかないのだった。

引き抜き

“天丼”かよ。そのニュースを知ったとき、私は思わず笑ってしまったのだった。レアンドロ、中東移籍。なんかもう、笑わせようとしてやっているとしか思えない。

そして入れ替わりに新潟のビバオール、じゃなく、ペドロジュニオールがガンバへ移籍してくるのだという。

G大阪が電撃引き抜き!新潟FWペドロを獲得 (スポーツ報知)

ところで“引き抜き”という表現には、例えば土に埋まった大根とか、長いものをつかんで引っ張るようなイメージがあるが、この記事にある「水面下で獲得に乗り出していた」というのはもしかして、先日のこのシーンのことを指しているのだろうか。

水面下で長いものをつかんで引っ張る、加地さん。それともこれは、加地さんによる事前のメディカルチェックのようなものだったのか?

ペドロジュニオールも、来年の今頃は同じように中東へ旅立っていくのだろうか。でもそのときはまた加地さんが、ピッチという畑で、出来のいい大根を探して引っこ抜いてきてくれるに違いない。

ぬか漬けマラソン

織田裕二がなぜかダーク系の色のシャツしか着ないまま、世界陸上ベルリン大会は終わった。女子マラソンでは尾崎好美が銀メダルを獲得したのだったが、また別のマラソンが、日本の、東京の、世田谷で始まっていることを知っている人は、まだ少ないかもしれない。

ぬか漬けマラソン

マラソンとはいってもそれは陸上競技ではなく、講習会やイベントを通じてぬか漬けのすばらしさを伝えるという事業の名前で、「みんなで始めよう!長く続けてみよう!」という願いを込めたネーミングなのだという。お互い励ましあいながらゆっくり自分のペースで走り続ける、世界陸上というより市民マラソンをイメージするのがおそらく正しい、なんだかちょっとぬか漬けを始めてみたくなる素敵なネーミングだ。これがほかの陸上の競技名だったら、受ける印象がずいぶん違っただろう。

「ぬか漬け100m走」

9秒69で終了。かなりの浅漬け。っていうかほぼ生野菜。だって、ぬか床の管理とか、うざいんボルト。って始める前からそんなふうに思わせるネーミングはだめだ。同じような理由で、こんな競技もだめだろう。

「ぬか漬けハードル走」

ハードルが高そう。
また、日本人が始めてメダルを獲得したからといって、こんな競技名をつけるのもどうかと思う。

「ぬか漬け投げ」

村上がゴボウを投げたああああ!って、野菜をやりや砲丸に見立てて投げるのはよくない。それに“投げ”では途中で投げ出してしまいそうで、“長く続ける”という趣旨にまったく合っていない。長いという意味では、2日がかりで100m走や高飛びなど10種類の種目を競う競技があるが、それならどうだろう。

「ぬか漬け10種」

盛り合わせになってしまった。居酒屋のメニューだ。

やっぱり「ぬか漬けマラソン」がいいのだ。市民ランナーならぬ、市民ヌカー。でもちょっと趣向をかえて、ぬか漬けの世界へ飛び込んでおいでよ、という意味を込めた、こんなネーミングもいいのではないだろうか。

「ぬか床幅跳び」

砂場がぬか床。着地地点でナスを掘り出したらボーナス。ナスだけに。

HOTサマーアドベンチャー

早くも終わりの気配の今年の夏の思い出作りに、少し遠いけどスタジアムへ行くのもいいな。「HOTサマーアドベンチャー」、夏の大冒険だ。ふとそう思い立って、電車に飛び乗った。

夢にまで見た中村憲剛。

ちょっと思い立つのが遅すぎて金沢へはたどり着けず私のアドベンチャーは終了、等々力でフロンターレ対モンテディオの試合を観戦。っていうか、中村憲剛をひたすら観察。しかし後半途中からは、交代で投入された彼に私の目はすっかり釘付けになってしまったのだった。

以前テレビで見たときと変わらず、泥棒、もしくはカールおじさんっぽい、彼。お汁粉食べたい。

中村憲剛と、亀山食べたい。

夫婦善哉ならぬヒトリ財前、2009・夏の終わり。

負けた…

アルビレックス戦

その瞬間、思わず「惜しい!」と声が出たのは私だけではあるまい。

後半2分、加地さん、あわやオウンゴール。あとほんの少しだけ足を出すのが遅ければ、左足に当たったボールはふんわりコロコロとゴールに吸い込まれたに違いない。加地さんのオウンゴールの大惨事なんて、夏の素敵な思い出になったのにな。残念だった。

そんな大惨事を期待する不謹慎な私の願いに反し、加地さんは相手FWのペドロジュニオールにちんちんにされることもなく、そのマッチアップではしっかりと主導権を握っていたのだった。

主導権っていうか、ちんちんを握る加地さん。

昨日の夢

ここはどこかの海岸の砂浜であるらしい。

足下の砂を何気なく掘ってみると、ビニール素材の手触りを感じ、更に砂をどかすとそれはどうやら空気が入ったまま埋められた、しかしややそれが抜けかけて弾力を失いつつある黄色いビーチボールであるらしく、その表面には何者かの似顔絵がプリントされており、他に「14」という数字と「KENGO」の文字が読み取れ、そして気がつくと目の前には中村憲剛がうつむいて座り込んでいる。

「これ、憲剛が埋めたの?」と聞くと憲剛は顔を上げずに無言でうなずき、なぜそんなことをしたのかと問い詰める私に「3人の夏の思い出だから…」と答えるので、3人?と聞き返すと、右手で砂をいじりながら「タニ(谷口)と…〇〇と…」と消え入りそうな声で聞き取れない。

だめでしょエコラシコとかやってるのにこんなことしちゃ、思い出なら3つに切って部屋の壁にでも貼っておけばいいのに、と言ってはみたものの、でもビーチボールの切れはしが画びょうでとめてある部屋なんて変だよなあ。と自分でも思っている、私。

そんな夢。

バーチャル・グラス

昨年あたりから、顔写真をアップロードしてなんかいろいろできる、というサイトがいくつか登場し、そのたびにいち早く試してきた私であるが、今回また別の新しいサービスが始まったというのでアクセスしてみたのだった。

メガネスーパー「バーチャル・グラス」

過去に試したヘアスタイルヒゲなどと同様に、アップロードした写真で自分に似合うメガネを探すことができるサービスである。早速加地さんの写真をアップロードして、メガネをかけさせてみた。

ヒゲのときと同じシステムなのだろう、加地さんが3D処理されて動き出す。あたりを見回したり、ときどき微笑んだりして気持ち悪い。そしてメガネはフレームを選ぶだけでなく、度数を変えることもでき、強くすると目の大きさや顔の輪郭がゆがんで見えるところまで再現。レンズを換えてサングラスにすることもできる。

っていうか、今回も私は別に加地さんや羽生に似合うメガネを探したかったわけではなく、ただ単に彼の写真がこのシステムに人間の顔として認識されるかどうか、それを試したかっただけで、でもヒゲのときと同じシステムなのであればやはり今回も認識されないのだろうと、ほとんど諦めつついつもの写真をアップロードしてみると、驚くべき結果が得られたのだった。

俊輔、ついに人間の顔として認識される。目が人間のそれとは思えないほど怖いけど。

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