加地さんのカレンダーを販売するこのページに、気になるものを見つけたのだった。
“日本が誇る快足サイドバック”はまあいいとして、その下に小さく書いてあるこの言葉だ。
「ガンバの支柱」
加地さんにそんな肩書きというかキャッチコピーみたいなものがあったのか。初めて聞いた。ガンバというチームを家にたとえ、それを支えるのに欠くことができない存在という意味か。似たような表現に「大黒柱」というものがあるが、ではガンバの大黒柱は誰だろう。遠藤あたりか。
他にも「ガンバの筋交い」「ガンバの梁」「ガンバの垂木」「ガンバの付け柱」など、さまざまな柱たちが支えあい、ガンバは成り立っているのだな。もちろん柱類だけでは家にはならず、たとえば現役時代の井原正巳は「アジアの壁」と呼ばれていて、ガンバの壁はやはりDFのシジクレイだろう。でもシジクレイはどちらかというと、もっと別の部品のような気がする。
「ガンバの照明器具」
パナボール。って、見た目の話ではないのだった。役割だ。家を支えるとか、外敵から守るとかの。守るといえば屋根とか塀もそうだが、こんな守る部品にたとえられる選手はいるだろうか。
「ガンバのすだれ」
強力な西日からお部屋を守る。まあ、守るっていうか、やわらげる程度だけど。強風でめくれあがっちゃうし。ってだめだ、もっと侵入者から家を守るようなしっかりした部品じゃなければ意味がない。ではこれならどうだ。
「ガンバの網戸」
害虫の侵入をしっかりガード。それでいて意思の疎通がスムーズ。どちらも風通しがいいでしょう。おあとがよろしいようで。
とにかく他にも、「ガンバの畳」「ガンバのユニットバス」「ガンバの雨どい」「ガンバのCSアンテナ」などが協力し合って、“家”を支えているのだ。そしてあらためて加地さんについて考えてみると、加地さんには支柱よりもっとぴったりなたとえがあるような気がしてくるのだった。
「ガンバの縁側」
家の側(サイド)にある、猫がひなたぼっこしてるような、お茶をすすりながらのんびりしたくなる、あったかい、平和な場所。
そう考えると「ガンバの支柱」というのはもしかしたら、単なる誤変換だったのかもしれない。
「ガンバのシチュー」
すすりながらのんびりしたくなる、あったかい、平和な食べ物。