正直で信頼できる

もう他の加地さんの話はいいよと言われそうだが、我らが加地さんの復活にはまだ時間がかかるようだから、紹介する。

また別の、加地さん。会社社長、県警本部長、小学校校長など、人の上に立って活躍する加地さんは多いが、今度の加地さんも会長である。高松ゾンタクラブ会長。ゾンタクラブの会長をつとめるだなんて、さすがは加地さんだ。ゾンタクラブの会長になど、なかなかなれるものではない。なにしろゾンタだからな。

ところでゾンタって、何だ。

ゾンタクラブがどんな団体なのか知らないのは、私だけだろうか。「管理職や専門職の女性でつくる社会奉仕団体」と記事には書いてあるが、その名前からはもっと暗く、秘密主義でアンダーグラウンドな活動をする団体がイメージされ、女たちがろうそくを手に深夜の墓場に集まり、怪しい呪文や動物の生き血を使った秘密の儀式で死者を甦らせたりしていそうではないか。

高松ゾンビクラブ。

マスコットキャラクターは、ゾンビの「ぞん太くん」。

くだらない妄想はさておきゾンタクラブについて調べてみると、それは女性の地位改善や奉仕活動を目的とした、女性のための国際的な団体であるらしかった。気になる「ゾンタ」という言葉の由来は、ネイティブアメリカン・スー族の言葉で「正直で信頼できる」という意味なのだという。まるで加地さんのためにあるような言葉。ゾンタな加地一族なのだった。

役に立たない「加地亮」

「加地亮」。

漢字三文字のその名前を表示するために私たちがしなければならないことは、「kajiakira」とキーをタイプし(ローマ字入力の場合である)、何度か変換キーを押す(私の場合当然一回で変換される)、ただそれだけである。簡単だ。例えばそこでメニューから印刷を選べば、プリンタからはきれいに「加地亮」の文字が出力されるだろう。

もしコンピュータに漢字変換の機能がなく、漢字やその他の文字の一覧表、WindowsのMS-IMEならばIMEパッドから呼び出せる「文字一覧」、そこから必要な文字を一文字一文字拾い集めなければならないとしたらどうだろう。まず間違いなく、私はこんなくだらなく意味もないブログだかなんだか分からないものなど、書く気がしないだろう。

そのように文字を拾い集め印刷物を作る、しかしほとんど消え行く運命の活版印刷という技術に関する展示と、それに関わる物品の即売会があったので、行ってみた。

棚にびっしりとならんだ活字は好きなものを購入できるとのことで、自分の名前や好きな漢字を探すのだが、なにしろ文字は小さく膨大な数なので、なかなか見つからない。目的の文字が見つからずいらいらしていると、ある文字が私の目に飛び込んできたのだった。

「亮」

そうか、そうだな、やっぱり、買わないとな。もう一度棚の最初に戻り、「加」や「地」を探して購入したのだった。

実際に使われていたものだから、活字の隙間にはインクが詰まっている。これらの活字が「加地亮」と並んで印刷に使われたことはなかっただろうし、これからももちろんない。私の家の机の上に並べられたそれらは何の役にも立たないけれど、何の役にも立たないから不要だ、ということではないのである。

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※「加地ちん」ではない

加地さん欠場の影響

ほら、言わないこっちゃない。

各紙本当の理由は伏せ、「風邪のため」などと書いているが、誰もがわかっている。「カジサンガデナイナラ、デナイ」。シェフチェンコ欠場の本当の理由。日本から加地さんがやってくる!と観戦を楽しみにしていたウクライナのサッカーファンもがっかり、おかげでスタンドはがらがら。加地さんがいないことを知らずに来てしまった人たちは、加地さんを出せ、とラッパをぷーぷーぷーぷー。加地さんとプレイするのを楽しみにしていた中田浩二もついにやる気が失せ、ピッチを去る。「加地さんの試合で笛を吹くんだぜ」と知人友人に自慢しまくっていた主審もあてがはずれ、ジーコジャパンを逆恨み。加地さんひとりの欠場で試合が台無しだ。

何度でも書こう。このチームにはやはり加地さんが必要だ。いや、加地さんが入ったからといって急に強くなり、こんな試合でも勝ってしまうという意味ではない。ジーコジャパンはこれからもまた、こんな試合で、こんなふうに負けるのだろう。そんなときこそ、加地さんにいてほしいのだ。なんだよー、加地さん、頼むよー。試合中何度でも、僕らにそう言わせてほしい。敗戦のやりきれなさをほんのちょっとでも引き受けて、私たちを癒してほしい。加地さん、早く帰ってきておくれ。

ところで駒野であるが、加地さんの座を脅かしかねないプレイを見せる場面があった。後半の何度かの攻撃参加とかそんなことではない。前半、日本陣内の右サイドでプレイが続いているとき、間違って2つ目のボールが入ってきてしまった。審判が気がついて笛を吹く前に、誰かがそれをタッチラインに蹴りだそうとし、それが駒野の目の前に転がった。

駒野、2つ目のボールでドリブル突破開始。

その直前まで、正しいほうのボールを追っていたはずの駒野。あり得ない方向からあわられたボールを条件反射的にドリブルしてしまうという、ネタ選手の才能の片鱗を垣間見せたのだった。やばい。加地さん、ピンチ。

おまけ。でかい。でかいぞ。

ごみゼロん

加地さんたちはいろいろな方面で大活躍だ。この日本は加地さんたちが動かしているといっても過言ではあるまい。また新たな加地さん、というか、今度は加地くんが出現したのだった。

いずれ偉大なアーティストとなり、世界に「KAJI」の名をとどろかせるのだろうか。っていうかその前に、見てみたいぞ、「ごみゼロん」。

まわし

まわしの話を、書く。

先日用があって訪れたある場所のすぐ近くに、小さな相撲部屋があり、そこを通りかかった私は、その建物の前の細い道路を隔てた反対側の地面に、それを見つけたのだ。

まわし。

5本か、6本の、いずれも黒いまわしが、地面に並べられている。干してあるのだ。まわしが干してあるところを見たのは初めてだ。まわしは洗わずに干す、という噂を思い出した。本当かどうかは知らない。知らないが、たぶん、本当なんだろうとそのとき私は思った。

少し、臭った。

まわしの行列を横目に、この平坦なアスファルトではまずあり得ないけれど、うっかり足をもつれさせてまわしの上に転倒しないよう、私は少しだけ緊張しながら往き過ぎたのだった。

加地さんのいない三連休

加地さんがいないから、というかそれ以前の問題かもしれないが、あまり面白くなかったラトビア戦。やはりこのチームには加地さんが必要だ。必要は言いすぎかもしれないが、例えば今日加地さんのポジションに入った駒野を観ていて思うのは、確かに駒野の方が上手いとか使えるとか可能性を感じるとか何とか色々あるだろうが、そういうこと以前に、このチームには加地さんが似合っている、ということだ。「僕には君が似合ってる、そうは思わないかい?」

明日はやはり加地さんのいないオールスター。いや、加地さんがいないのだから「ほぼオールスター」とか「オールスターっぽいもの」とでも言うか。私は中継を観るだろうか。加地さん欠場ですっかり観る気を失っており、しかも明日は裏でF1の生中継もある。さらにそれらより早く、天皇杯・横浜FC×FCホリコシの中継が始まるのであり、そして13:50からは「課外授業・ようこそ先輩」の角田光代の回の再放送も重なっている。

私はどれを観るだろう。自分でもまだ分からない。でもはっきりいって、どれを観たって観なくたってどうでもいいのだ。そこに加地さんはいないのだから。

オールスターやめてW杯とオールスター

詐欺とか書いてごめんな。やはり怪我は本当で、大宮戦の強行出場がたたってオールスターに出られなくなってしまった。加地さんは嘘なんかついていなかったし、オールスターでクルマをもらうことよりもクラブのJ2降格阻止を優先する、やはり誠実さのかたまりだったのだ。

加地さん、ここはゆっくり休んでJリーグ終盤戦と、なにより来年のW杯に備えてくれ。記事の結びの「オールスター初選出だった」の一言が少し悲しいが、オールスターは来年もある。W杯は来年しかない。

来年W杯で大活躍し、その後のオールスターに2度目の選出にして初出場、クルマをゲットする加地さんが今から楽しみだ。

いや待てよ、ないんだっけ、オールスター、J2には…。

加地さん詐欺

なんか出てるし。しかも90分フル出場でFC東京の勝利に貢献。「ヒアルソン酸注射」とかなんとかを打っての強行出場なのか。確かにJ1残留争いをしている大宮には絶対勝ちたい試合で、それには加地さんの力が必要だったのだろうが、足首は本当に大丈夫なのか。

それとももしかして、一連の怪我の報道が全て嘘だったのだろうか。情報戦。そこまでして大宮から勝ち点が欲しい加地さんの名演技。「痛い痛い痛い!いやー、足首がね、なんかちょっとっていうかすごく痛くて、いや、たいしたことないんです、多分ちょっとした遊離なんとかとかじゃないかなあ、医者はね、無理するなって言うんですけどね、いやでも大丈夫ですよ、オールスター、クルマ、狙ってるし。痛たたた、いやホント大丈夫」。それを見た各紙の記者がまんまとだまされ、「大宮戦欠場」とか「オールスター戦欠場」とか書いただけだったのだ。

だったら、いいのだ。足首が問題ないならそれが一番いい。でも、誠実さのかたまりのような加地さんが、チームのためとはいえ嘘をついたのだとしたら、それはそれで、ちょっと悲しいけれど。

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